前日のWANTED rocks  home back    


ろっくす特選盤


日本盤

試聴はここで

*誰!って覚えてらっしゃいますでしょうかヒューマン・リーグ。エレクトリック・アバと賞され?10.の「愛の残り火」で世界的ヒットを飛ばしたバンドであります。まーこのアルバムを最初に聴いた時はたまげたもんで、元々赤の広場東欧風エレクトリックをやってた連中でしてキャバレー・ボルテールとかのライバルだと思ってたからこれはアングラだあな。それが二人メンバーが抜けての3枚目、大イメチェンです。何が起こったのか音楽の神様がビタっと降りて来ての全10曲奇跡のような名曲だらけ。サウンドはそのアングラ時代も冴えてました。絶望とわかっていながら進む果てしなき電気蟻の一向てなもんで暗さが心地よい切れの世界。でもなあメロディで来たことは一部を除いて無かったなあ。それがどうです。およそ少しでも才能を持ったミュージシャンたつもの一生に何回かは自分でもわからぬうちに曲ががんがん出来ちゃう時期があるもの。それがこの時だったんだろと。きっかけは新しい楽器とか人と出会うとか手に合う録音機材入手とか何とも言えぬ時代の空気後押しとかだけどこの場合は多分全部だわ。この時期アナログ・シンセも急激に進歩してシーケンサーが丁度大活躍しだした頃。ヒューマン・リーグつうとニュウエイブ界でも名高きライブ下手っぴバンドでして基本的には楽器は出来なかった連中かと。また練習する気も全く無し。ただ頭にはアイデアてんこ盛り。な人間が音楽実現出来ちゃうのが自動演奏(シーケンサー)てなもんで素敵なオモチャ貰った子供じゃないけどもうきゃっきゃ言っちゃっていぢってたんじゃないでしょうか。わしもそうだったから気持ちよーくわかる。そして81年とゆう特殊な年だな。ピストルズがパンドラの箱引っくり返してから5年ほど経ったこの時期、手探りで何か今まで無かったことをやってやろうと始めたことが続々成熟実を結んで名盤が数々生まれた年であります。ヒューマン・リーグのこの音はどっから来たのか。ウルトラヴォックス!(元祖)が始めたグラマラスなエレクトリック・ポップの子供であることは間違い無し。それをゲイリー・ニューマンがぬめっと継承して成功、ヴィサージュがカラッと継承して成功、そしてこの連中がぬめっとカラッと継承してそれこそアバの道も覚悟のポップ開き直りと子供の頃からラジオでがんがんかかってたモータウンのメロディに寄り添うファンクとがガチっと噛みあってこないなりました。またこれが本人達も想像してなかったであろうレベルまで行っちゃったもんだからそりゃあ大ヒットするわな。エレポップなんか嫌いだけどこれだけは好きってなことが起こる盤です。化粧をしてもどっか失敗してる感の容貌も良し。退廃ヴォーカルにしようとして呑気になっちゃった歌声もよし。英国伝統素人女性コーラス隊も最高。絞り込んだ音数の人肌シンセの音色もワンダホー。てなもんでエヴァーグリーン。レベルを超えてますので古くなりません。作る前フィル・オーキイ君の頭の中で一瞬にして完成した盤が見えておった模様。いささかの迷いも無くこの大きい盤は出来ました。

(マスター)2005.1.18

みなさんオピニオン





++ご意見をこちらより是非。後ほど掲載させていただきます++
名前:
オピニオン:

このページをどのようにして見つけましたか?