*私見*
70年代を代表するライブ・アルバムと言い切ってしまいましょう。アメリカン・ミュージックのエッセンスと彼等自身をぎゅーっと凝縮したかのような作品です。とにかくスケールがでかく、さあかかってきなさいってサウンドはとても売れていなかったバンドには思えん。当時彼らの音楽をもっとも理解していたと言われるイギリスの聴衆の前で吹っ切れた演奏を聴かせてくれます。この後来日してくれまして私の生涯ベスト1のライブでした。
!リマスター盤について!
リトルフィートの代表作のこのアルバム、前回ばらばらにされてリリースされていたのを一枚にして、リマスターしただけだと思っておりましたが....何と未発表曲収録!しかも超強力なやつが。これはもう今年の未発表曲収録大賞です。
*One Love Stand
オリジナルは「ラスト・レコード・アルバム」収録。まさかこの曲がライブで聴けるとは。来日した時にやってくれたかなあ。この大きなうねりが最大の魅力なんです。
*Rock And Roll Doctor
同「アメージング!」収録。前曲とのつなぎのところで鳥肌ぞわー。わわわ、凄すぎるぞい。リトルフィートでもっとも親しみ難い、前曲とこれ、前回の時にボツになったのはわかります。当時、何とかしてアルバム売ろうと彼ら必死だったもんなあ。しかしながら、基本的に聴きこんで魅力がわかるフィートのこの2曲は彼等の最高傑作でもあります。この難曲をさらっとやっちゃうのも凄い。74年頃の演奏の音を聴いたことがありますが、あの時の鬼気迫る様子から今回は余裕のグルーブとなり、本人たちが楽しんでる様子がひしひしと。プログレよりプログレ。この2曲聴くために買っても損は無しです。
*Skin It Back
同「アメージング!」収録。前回「Hoy-Hoy!」収録の時の謎のフェイドアウトから数十年、やっと完全バージョンが。フィートの中でもっとも直感的にかっこいいファンク・ナンバー。やっぱりかっこいい。
*On Your Way Down
同「ディキシー・チキン」収録。アラン・トゥーサン作で、セカンド・ギタリストのポール・バレルのきこきこギターの魅力炸裂。ロリー・ギャラガーが彼を好きだっだの思い出してにんまりします。
*Walkin All Night
同「ディキシー・チキン」収録。何と言ってもイントロ。ギターで練習したくなる。これもライブの音聴けるとは。生きてると良いことあるなあ。
*Cold, Cold, Cold
同「アメージング!」収録。フィートにしか出せない味たっぷり。この前出たDVDのやつも凄かったけど、これもゆったりとしたノリがたまらんのです。
*Day At The Dog Races
同「タイム・ラブズ・ア・ヒーロー」収録。オリジナル発表時には賛否両論有りましたが、素直にかっこいいではありませんか。途中のチョッパー混ぜベースソロを聴いて、来日時目の前でやたら指の長いおじさんが信じられない音の塊を出してくれたことを思い出してタイムスリップ状態に。最高のリズム隊だと今でも。
以上は資料無い状態で書いてますので間違いあるかもしれませんが、この追加曲を加えてさらにこのアルバムはパワーアップ。無敵となりました。初めて買おうとする方はぜひともこのアルバムから。できうれば聴きこんでどっぷりと魅力を味わって下さい。するめ、漬物バンドなのです。
*Skin It Back (Outtake first issued on "Hoy-Hoy!")
*Red Streamliner (Outtake first issued on "Hoy-Hoy!")
*Teenage Nervous Breakdown (Outtake first issued on "Hoy-Hoy!")
今回納得いかんのがこの3曲。時間が余ったからなのか「ホイホイ」のやつをほいほいと入れてます。Red
Streamlinerは良いんだけどファンとしてはドゥービーそっくりの裏声コーラスに赤面してしまったりして。
Teenage Nervous Breakdownはフィート史上もっとも取りなおしてアレンジが変わっていった曲。何故そこまでこだわったか私にはわからん。これも聴いてると恥ずかしくなる曲なんだよなあ。もっと良いのがあるんだったら隠さず出しなさい[(^o^)]。
(山)
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