ろっくす特選盤
ボートラ付
*77年のイヤー・オブ・ザ・キャットの大ヒット、これは鮮烈でした。誰だこの人のムードの中、少しづつ聴いてる人の中でブレーク、全米でベスト10に入る頃には全員同時に (山)2004.9.3 |
アル・スチュワートの英国チャート・ヒット 31 Year Of The Cat Jan 1977 アル・スチュワートの米国チャート・ヒット(この盤のみのデータ) <アルバム> 1977 Year Of The Cat Pop Albums 5 <シングル> 1977 On The Border Pop Singles 42 1977 Year Of The Cat Pop Singles 8 |
Year of the Cat Al Stewart 1977/1/22 *本日の「完璧なシングル」は イヤー・オブ・ザ・キャット アル・スチュワートです。 1977年1月22日に米TOP40に7週目にして36位で初登場、さらに6週かけて最高位8位に到達したつう。わたしゃ1位になったとばっか思ってたよ。記憶と思いでは完全1位、77年どころか70’sを代表する「完全完璧シングル」だと確信します。こんな曲に何が書けるってんだ。無謀だ。 アルさんは1945年9月5日乙女座だな、スコットランドはグラスゴウ生まれ。貴族のお坊ちゃまさんだと聞いております。顔も声もそんな感じや。 まー当世英国の貴族さんと申してもお金持ちであるとは限らず。育ちはいいけどけっこう貧乏なんてこともあるかもしれん。デビューは1967年。シンガーソングライターそのものさんなり。初期の名作に72年の「オレンジ」がアル。がしかし私はちいともこれには没入出来ず。理由は考えれば色々アルだろうけんども何はともあれいかんでした。これがわからぬではバカだアホだスントコだ言われてもこればっかはしゃあない。来なかったんだから。 私にとってアルさんは、とことんイヤー・オブ・ザ・キャットの方です。とタイム・パセージス(^0^)。 伏線は前作75年の「モダーン・タイムス」に有り。 →試聴出来るかな そこで出会ったプロデューサーが、かのアラン・パーソンズ氏。 そこでの最初の邂逅は手探りのものだったと思い。もう少しで何かとてつもないものが生まれそうな・・・予感アルバムでした。 そしてそれがついにいきなし完璧に完成したのがこの イヤー・オブ・ザ・キャット。 アラン氏が目論んだのは音楽で映画をやること。先にそれが有ったのか、それとも先にスチュワート氏の曲があったのか。アルさんの曲が先に出来て歌詞からの所産かもしれぬ。同時だったらなお凄いよ。 ♪ イントロはクラシカルなピアノで。しかし時はモダン・タイムス。うらぶれたホテルで一人弾いてるがごとく鳴る。 突如リズム・セクション現る。16ビートを咥えた8ビート。スティーリー・ダンのディーコン・ブルースと奇しくも共鳴してる。 クラシカルなピアノとも。 イギリス水森亜土嬢みたいな歌声がそこから ハンフリー・ボガード映画からの朝に 彼らが時を逆行させる国で 君は犯罪をたくらむピーター・ローレのように群集をかきわけてぶらつきに行く 彼女は日の光を浴びて現れ 絹のドレスを着て小走りに まるで雨粒の雫の色のように そんなこと説明させないでくれ 彼女は来たんだと言うしかないよ その猫の年に 彼女は何か訊く時間を君に与えません 君の腕をがっちり抱えてしまっている どこへ行くんだろうかと君がその感触を追っても たちどころに消えてしまう 市場の露店の近くの青いタイル張りの壁には 彼女が君を導いてくれる秘密の出入口があります 三日間、彼女は言った、「私は自分の時を感じてるわ。そう正に川の流れるように。」 その猫の年 彼女はとってもクールに君を見つめる そして彼女の瞳は海に写る月の光のように輝く 彼女はパッチョリの香りの中に包まれる そして君は彼女を連れて行く 何か何か待ち受ける何かを探しに その猫の年 ストリングスの時間/スパニッシュ・ギターの場所/エレクトリック・ギターの会話 サックスで答える/ そう朝が来て 君はまだ彼女と共にいる 婆っさまのバスと旅行者達は行ってしまった そして君は自分の選んだことをほおり投げて チケットを失くした そう君は残らねばならない でも夜の名残の中で ドラムビートの響きがかすかに鳴り それは新しい一日のリズムだ 君は、自分でいつの日か彼女を置き去りにしてしまうことをわかっている しかし当分の間、君はそこにいるでしょう その猫の年 その猫の年 猫鳴く鍵盤/サックスだってすすり泣く/猫鳴く鍵盤 消える ♪ もうベッタベタ(^0^)。ロマンチックだべさの世界です。このあっさりした舌足らずな声とバックが無ければどうなっていたことか。 有るからもう喜んで術中にはまることが出来る。POP聴く時間の最良の時だ。 音を重ねることなく、次々と現れる様々な楽器。演る人々。それと共に皆さんそれぞれが自分の風景を見るでしょう。 映画のカット・イン、フラッシュ・バックのように。 例えパーソンズ氏でも、アルさんでも、この手法はそう何回も使えるものじゃありませぬ。 それほど強烈なヤツだと。 出来たとしてもあと一回。 人類の歴史の中でたった2回の音楽。大げさに言いたくなっちゃった。 その2回の中の1回を聴いて下さい。 (山)2006.5.21 入手先参考(UK盤、試聴可能です、アマゾン) |