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日本盤


グッヅ



*気が付きゃ80’sもどん詰まり、エアロの80年代は谷あり山ありどん底と栄光の地獄天国でありました。前作で地獄から抜け出す際彼らが選択した道はアメリカ・メインストリーム・ロックへの仲間入り。そこで英国のモーターヘッド、シン・リジイみたいな音方向の道を選択してたらどうだったろうと今でも夢想いたします。私としてはそっちの時流無視より生々しい方向へ行ってくれたらなあと思いますがそれではこんな成功せずまた分裂に至ったかもと思うと複雑な思いも。とにかくモーターヘッドよりデフレパードの道を歩んで前作では大成功、そしてこの「パンプ」でもその路線を引き続いてより自信たっぷり余裕の音を聴かせてくれます。本質的にはエアロはエアロ、何ら変わっちゃいないけど。メロディ路線をさらに突き進んで泣きたい思いなのはファンク路線をすっぱり捨てて。まあ世の中ファンクはもうすっかり下火ヒップホップかプリンスかってな具合になっちゃったんでしゃあないけど。エレクトロ・ファンクはエアロには到底馴染まぬ。本アルバム、シングルが5曲カットされてそのいずれもが大ヒット、ジョニ・ガラ・ガンではグラミーまで受賞ととんでもない事に。ロックをまだまだ聴きたい人は沢山おりその期待に見事に答えてくれた結果だと。ノリにノって音作りは緻密、メロディアス、キャッチー、勢いも有って文句など付けようが無し。だからと言って愛聴してるかとゆうと。うーんで。聴けばいいのうやっぱエアロはとは思うのですが。この時代に共通する凄くよく作り込んでいているけど上下のレンジが狭い感じが気になったりする。だいたいよく作り込んで隙が無いってのがエアロには似合わんかと。どっか抜けちゃうくらい飛び出てるとこが魅力で好きだったもんで。贅沢なこと言ってる。どっか何とXTCを思わせるメロディ展開もありそこは脳の全然別方面が食いついちゃったりしてますが。出来と好みの乖離に悩んじゃう困ったファンです私。

(マスター)04.7.11

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