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ろっくす特選盤

試聴はここで



*ポール・マッカートニーの長〜い音楽の歴史の中で一番好きな時期と言ったらそりゃもうウイングスの時代です。そのウイングスの歴史の中でずっと変わらずポールちゃんの傍らで影になり影になり(^0^)彼を支えて来たのがこのデニー・レイン氏。そしてこのアルバム「日本人の涙」はそのウイングス時代、73年から80年までの8年間に彼がこっそり録りためた音源を収録したものです。参加メンバーはウイングスの面々、もちポールさんも。ですからこれは裏ウイングス。彼がそこで果たした部分が丸わかり。好きな人間にはたまらん一物だー。オリジナル盤CDは廃盤だけど美味しい所7曲がベスト盤のCDに収録されております。

デニー・レイン。本名ブライアン・ヘインズ。1944年10月29日英国バーミンガム生まれ。幼少の頃はバディ・ホリーの大ファン、1962年にデニー・レイン&デプロマッツとゆうバンドで活動開始。そのメンバーには後にムーブ、ELOに入るベブ・ベバンがおったそう。64年春に解散後ムーディ・ブルース結成。「ゴー・ナウ」の全英ヒットをかます。ポールさんはこの曲が大のお気に入りだったそうでウイングスで一緒にやれて本当に嬉しかったらしい。でご存知のようにムーディーズはシンフォニックな方面に向かおうとしてた訳でメンバーと波長が合わなくなって67年に脱退してしまいます。その後エレクトリック・ストリング・バンドを結成。これも1年で解散。元ムーブのトレバー・バートンとボールズつうバンドを結成。これもいまいちうまく行かず。ジンジャー・ベイカーのエアフォースに参加したりリック・グレッチと何かしようとしたり。けっこう若かった頃は血気盛んで若気頑固だったのかも。苦労したあげく本当に音楽的に尊敬できる、この人とだったら一生ついていけるわってポールさんと出会って伴宙太になったかもしれません。もちろんポールさんも彼を尊敬してた訳で、まるで本当に巨人の星のようです。

さて各曲はと申しますと
1.ジャパニーズ・ティアーズ
ポールさんの例の逮捕後に作った曲だそうです。ストリングス以外は彼自身の演奏。ポールさんの長話(多分。ホラも相当入り)を聞いて作ったのかも。恐ろしくハリウッドな日本解釈です。しかしながら嫌味にならないのは一重に人徳。ただのニセ東洋曲に終わらず最高のポップ・ナンバーなのも才能でござる。

2.危険地帯
ちょこっとポールが作っちゃいそうな小品。うーん聴いていただいたらもう納得していただいてくれると思います。あのかわいい感じの。ドラムにウイングスのスティーブ・ホリーさんが参加。

3.クロック・オン・ザ・ウォール
シングル・カットしたら大ヒットしちゃいそうな名曲。最初からメロディにわしづかみされちゃう。バックがド地味だけど。もう素敵でもだえちゃいます。これだけセンスがポールと合ってればウイングスがあんなになる訳だわ。作詞作曲演奏までデニー選手のもの。

4.センド・ミー・ア・ハート
もろカントリーです。ポールさんとの共作。ベースもポールちゃん。リラックスして作ったに違いないす。録音もナッシュビル。現地の名人ミュージシャンも参加の豪華曲。には聴こえないとこが魅力だなあ。録音年は73年です。

5.ゴー・ナウ
ご存知ムーディ・ブルース時代のヒット曲。再演です。65年のヒットで英国では最高位1位、アメリカだって2位まで上昇。オリジナルは熱唱激唱が感動的でした。ここでは噛み締めるように大切に大切に歌う様がたまらん。自分のやった曲を本当に愛せるって羨ましい次第。そりゃもうポールさんが惚れた曲ですから。

6.恋のあやまち
愛妻のジョジョさんに贈った曲で歌もそのジョジョさんが歌ってます。いやうまい。少なくともリンダさんより(^0^)。奥さんに贈る曲が「恋のあやまち」ってのも凄いけどそれを当人が歌うのもまた。ははは。内容は色々恋の過ちを犯す前にあまたに会いたかったわつうおのろけ&自慢ソングです。まーのほほん。ストリングス・アレンジ担当はスピード・オブ・サウンド等でお付き合いのありましたハウィ・ケーシー氏。
7.シルバー
珍しくファンキイなアップ・テンポ・ナンバー。とわ申しましても優しい歌声ですからはい。ドラムはスティーブさん、サックスはハウィさん。ギター・ソロががんがん。上手かったんだ。


B面
1.気にしないで
ウイングスの前のバンド、エレクトリック・ストリング・バンド時代の曲。この盤発売時にゴー・ナウとカップリングでシングル発売されたそう。まったくウイングス以前にこの人はウイングスでした。つうかガツゲトイントゥマイライフぽい。なぜヒットしなかったか不思議。ポールさんてことにして出したら良かったりして。72年に元ゾンビーズのコリン・ブランストーンがカバー。全英15位まで上がるヒットとなりました。そちらのヴァージョンはストリングスがんがんの格調判。メロディ際立ってたなあ。

2.サムバディ・ノウ・ザ・ウエイ
英国伝統フォーク・ポップ調。遠くでトラッドの声が聴こえるあの感じです。リンデスファーンとかギャラガー&ライルとか。だからもち大好き。ずっと浸っていたいぞ。ドラムはスティーブさん。

3.ふたりだけの灯
アコースティック・ナンバー。これも言われなきゃ声の高いポールさんだ。サビが素敵過ぎて言葉になりません。素敵なフルートはサディアス・リチャード氏。

4.オンリー・フィーリング
がんがん行っちゃうアップな曲。2ビート風味のロッキン・ナンバーだけどどうしてもイギリス。そこがもちろん魅力です。

5.ナッシング・トゥ・ゴ・バイ
マル・オブ・キンタイアを思い出します。まるで続編みたい。

6.アイ・ウッド・オンリー・スマイル
きらきら輝いてるハッピイ・ポップ曲。こんな良い曲書いてたなんて。もしかしてけっこうな部分ウイングスで作曲してたんじゃないかと思ってしまった。

7.愛の輝き
ソロ・アルバムなのに結局はみんなとやって埋まってコーラス。そおっとソロ・パートで歌を歌う。どこが突出する訳では無く曲がピカリ。これは才能です。本人には立場的には辛い位置かもしれませんが。
とゆうことでけっして4番でエースで無くて7番キャッチャーなアルバムかもしれません。でも野球が一番面白いポジションはキャッチャーだとか申します。同様に見る側も面白き深きポジション。噛み締めれば噛み締めるほど味が出てくる人徳音楽なんで。それにしてもなぜこれがヒットしなかったのか。しかも今廃盤なんてウイングス・ファンは何をしとるのだー。とか言って自分にも怒りたいす。素晴らしい音楽は必ず残るはずです。まだまだ勝負はこれからだな。デニーさん、もう一回星君といやポールちゃんと一緒にやりませんか?

(マスター)2004.11.27

みなさんオピニオン
from
sandさん

格別良かったのは、
A3.クロック・オン・ザ・ウォールですね。これはブライアン・ウイルソンが宅録したような感触ありました。これは泣けますね〜。
4.センド・ミー・ア・ハート、これは、もろバーズかフライング・バリットスって感じですが好きです。泣けます。
5.ゴー・ナウ、いやはや。やっぱり、これがナンバーワンでした。世紀の名曲だったんですね。
6.恋のあやまち、これってリンダちゃんかと思ったけど、やっぱり上手過ぎると思った。これもいけます。
B1.気にしないで、これは2番目に好きです。まさにゴッゲツインツマイライフ。しかし、コビてるように感じないのが凄いです。
で、B面は、どれも可愛らしい曲ばかりですよ。ウイングスだと「ワイルドライフ」のB面とか「スピード・オブ・サウンド」みたいです。「ビーナス&マース」のホワホワ曲とかも。
こちらの方向のウィングス好きなら間違い無く気に入るでしょう。
A1のイントロだけ聴いて駄盤の烙印を押した評論家もいたでしょう。あの曲ラストだったら売れたような(^_^;)
いえいえ嫌いではないですけど、この素直盤には、アクが強すぎて勿体無いような。
とにかくB面は完璧ですよ。スヤスヤ心地よい名盤だと、お世辞抜きに思いますです。








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