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*クレイビー・アップルトンと読みます。多分。誰?ってことになると思いますが。なんせネットで検索してもジャケ以外メンバーの写真一つ出てこないんで。私も全然知らなくて偶然出くわし試聴してあああれかとわずかに思い出し藁をも掴む気持ちで注文、奇跡的に入手出来ました。それで今年の収穫ナンバー1に並ぶ存在に。もうおっそろしく素敵。
わずかに思い出したのは1曲目ゴー・バックです。70年の全米チャートで36位まで上がってる。ライノのハブ・ア・ナイス・デイのVOL6にも入っておって聴いていたのにアルバムをを聴き逃してたとは一生の不覚。ぐお。リーダーはマイケル・フェネリイって人。ギター、ヴォーカルそして全ての曲を書いてます。ソフトロック界のドン、カート・ベッチャー氏のバンド、ミレニウムにおったのね。ジャケ中央後ろの人らしいんですが。その彼がメンバーを集めてエレクトラと契約出したのがこの盤と言う訳で。おとついCD来てもう何回聴いただろう。今も聴いててトロリン。もう白痴状態だ。
 そのゴー・バック。これは必殺のキラー・ナンバーで。まず思い出したのが何とクーラー・シェイカー。ハッシュ。とにかく切れが良くてキップが良い江戸っ子ロック。前半抑え目にそしてサビで渦を巻いて一挙に成層圏地上5000mまで上昇いたします。バンドを作るに当たってヒントにしたのがスティーブン・スティルス氏の音楽だと言うことでそれでこのパーカッションか。メンバーに一人チャカポコ担当の人がいてこの人が大活躍、いやがおうにも煽られるって次第。ハッシュってことは初期ディープパープルも思い出したりして。さらにマイケルさん、ドアーズのレイ・マンザレク氏の2ndソロにもギターで参加してたそうで、それもあるのかなオルガンのファンキイさがこれまた。時代もあってサイケのめくるめく香りもあるし。ゴーバックがキラーなんだけどこの盤、それだけじゃけっして終わりません。ドハデなそれが終わるとバーズ、CSN&Yを思い出す静謐な2、3と。メロディも良いんです。リズムだけじゃけっして無い。4.ではまたしても超切れまくりのナンバーに。これ何にも言わないで聴いたら2004年期待の新人登場ですって言われても納得しちゃうかもしれん。ドアーズの香りのままリズムがサンタナみたいだし。後半その二つのバンドの正にジャム状態になります。5.になるとバッドフィンガーみたいに。ミドルのパワーポップ曲です。サビでは成層圏男爵も登場。これも切れがあるので古さなど微塵も感じません。6.ではまた加速。ギターのカッティング気持ちええこと。展開でモロ、ラテン調になる箇所あり。世界一カウベルの似合うパワーポップ・バンドかも。7.はブラック・マジック・ウーマンとビートルズ・ストロベリー・フィールズ&ホリーズ。シャキっとしてるとこがホリーズ。8.は落ち着いた雰囲気のメロディアスナンバー。サビでまたファンキイになるけど。9は本作最大の長尺サイケ曲。全員八面六臂の大活躍です。それが後半フィーリーズになるんです。あのニュー・ウエイブ・バンドの。チャカポコなんでもしやと思ったらやりやがった。ここでももうメロメロで。はい。ラストはギター・アンプを蹴飛ばしてジョン・ロードが登場して。10.最後の曲。ヴェルヴェット・アンダグラウンドもかくやの静かな曲で終焉です。
 キップが良い、POP、曲がメロディアス、リズムに粘りがあってグルーヴィ、ファンキイ、クール、ワンダーなサウンド、ってのが私の好みなんで、この人たちは正にそれ、直撃です。これほどの音楽がまったく表舞台に出なかったとはまったく信じがたし。時代の先を行ってたとしか言えん。次の2ndってのもあるんだけど試聴した範囲ではまた雰囲気が違ってて。この盤はこの盤で奇跡が起こったのでしょうか。

(マスター)2004.8.15

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