*げに大音量で聴くと気持良い音楽とは何か。中学生の頃金持の友達の家に行ってディープ・パープルのライブ・イン・ジャパンをどでかいステレオセットで聴いてイアン・ペイス氏のバスドラ叩くごとにウーファーがボコボコ出たり引っ込んだりしてすげえなあと感動いたしましたが出来ることならターイムマシーンに乗ってその時に持って行きたいのがこのダーティ・ダズンBBのアルバムです。ニューオリンズ出身、84年にデビューして向かえたこの2作目、世界中を目玉まん丸にしたスイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルでの実況録音盤、そりゃもうど迫力。総勢6名のラッパ隊+スネア+バスドラがうなるうなる叩く叩く。容赦無き音の洪水だー。ニュー・オリンズのブラスバンドちゅうと聖者の行進かえ、フェスティバルでのトラッドジャズだわなと想起されちゃいまんがこのバンドちゃいまんねん。70’sを通じてアラン・トゥーサン、ミーターズが引っ張ってきたニューオリンズ・ファンク、その音を見事に引き継いでのドンパッパ、さらにやれるもんならモダンジャズその他ノリの良いのなら何でも食べに食べての歳末大感謝祭どわっと揃えてやってます。しかしこのノリ、すげえぞ。試しに服用してみて下さい。ユンケル・ゴールドもかくやの強壮剤となること間違い無し。体中からアドレナリン、ドーパミンその他汁がプッチュプッチュ噴出してえらいことになってしまうわ。大体ギター、ピアノと違ってそれぞれが単音楽器、ドラムもスネアとバスドラとに分かれておる訳で、息を合わす事自体てえへんなこと。己自己主張己グルーヴを出しつつそれが8つ合わさってさらに大きな一つのグルーヴを生み出して何かこう小さな光が集結して一つになったとたん膨張、大新星になって十重二十重にキンラキンラ光線を放っているがごとき大宇宙の光景を垣間見てる心境になってしもいます。大げさですかい。ともかくこれは大変な研鑽の結果、恐るべき情熱に基づいた練習の成果ではないかと。その姿にもう羨望と尊敬の塊、音楽ってパワーあるなあ。特にA面の怒涛の進撃すごし。1曲目から2曲目、プロフェッサー・ロングヘア教授のオハコお祭ソングでの口笛集団ぴゅうぴゅうが聴こえてくるとこで鳥肌ぞわ。4.のオリジナルはまるで東映仁侠映画殴り込み場面か東宝怪獣映画101匹ワンチャン南洋で踊るてな具合で5.では大統領が腰ミノ巻いてフリントストオーン、戴冠式で行進、ずっこけると音によって映像がどんどん出てきて困っちゃう。そんなアルバムです。かえすがえすもこの場に立ち会った観衆の皆さん羨ましい。まったく。 (マスター)04.09.28 |
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